バイオ 21 |
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■■■■■■■■■バイオ21 No.203【2005年8月 31日】 (5年目)
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【ミニクイズ76】
イネの遺伝子数は約4万個とみられているが、ヒトの遺伝子数は
どのくらい?
答えは本文の次にあります。
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●禁煙してもまだ危険?
新しい遺伝子分析から、何年も前にたばこを吸うのをやめた人が肺がん
に罹るリスクがまだ高いことが明らかになった。
90%の肺がんの原因が喫煙であるが、米国では肺がんががん死の
トップである。そして喫煙は米国で4番目に多い主な死因である慢性
閉塞性肺疾患(COPD)を起こす。
22,500人のmRNAを持つ高密度遺伝子発現アレイ(RNAチップ)を
使って、米国のボストン医科大学の研究者達は、人の気道上皮細胞の
遺伝子発現レベルについて喫煙したことのない23人と現在喫煙者で
ある24人と以前喫煙者であった18人を比較した。
研究者達は喫煙者でない人と現在喫煙者を比較して、97ヶの遺伝子
の発現レベルが違うことを発見した。 また、喫煙者でない人と比較
して、喫煙者では、炎症の調節に関与する遺伝子レベルが減少したのに
対して、オキシダントストレスの調節、グルタチオンの新陳代謝、
薬の新陳代謝と腫瘍遺伝子に関係する遺伝子レベルが増加したことが
分かった。
以前の喫煙者に関しては、新陳代謝と抗酸化に関与する若干の遺伝子
の発現レベルが禁煙して2年後以内に標準的なレベルにもどったこと
が分かった。しかしながら、禁煙して20〜30年たっても腫瘍遺伝子
と腫瘍抑制遺伝子のレベルは以前の標準的なレベルに戻ることができ
なかった。
だから、研究者達はたばこを吸うのをやめて何年たってもその人は
肺がんを発症するリスクを継続的に持っている、と説明している。
メモ:腫瘍遺伝子はその活性のために不制御の細胞分裂を促進する
遺伝子である。
Reference: Avrum Spira et al., Effects of cigarette smoke on
the human airway epithelial cell transcriptome, PNAS, Vol. 101,
pp10143-8.
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【ミニクイズ76の答え】
ヒトの遺伝子数は現在約22000ヶぐらいと推測されている。昔は
ヒトの遺伝子数は約100000ヶぐらいと推測されていたが、徐々
に少なくなり現在の数に至った。まだ、将来少なくなる可能性はある。
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●テロメアの短縮で寿命が短くなる?
スペインの研究者たちは、テロメラーゼ短縮が人間と他の哺乳動物が年をとる時に
現れるいろいろな病気の一因であり、そして生存度の損失に貢献しているかもしれ
ないことを、マウスの実験結果から提案している。
テロメアは真核生物の真っ直ぐな染色体の末端部分である。
ある科学者は染色体が
お互いにくっつかないように、テロメアが染色体を安定化させていると信じている。テロメアは六つのヌクレオチド配列TTAGGGのタンデムの繰り返しから成り立つ。
テロメラーゼはすでにこの配列を含んでいる染色体の端にTTAGGGの繰り返しを加えるユニークな酵素である。この酵素はその触媒活性に欠くことのできない短い一片のRNAを含んでいる。テロメラーゼそして(あるいは)その触媒活性のRNAの
欠如で、染色体の端のDNAはそれぞれが複製する度により短くなる。
生物の生存能力におけるテロメラーゼの役割を理解するために、研究者たちはマウスのテロメラーゼ(mTR)のテロメラーゼRNA構成要素が遺伝的に欠如したマウス
(B6)をよく調べた。 mTR
なしでは、テロメラーゼはもう機能を果たさない。
だから、細胞が分裂する(あるいは老朽化する)たびに染色体がより短くなる。
実際、研究者たちは突然変異種マウスのテロメアがオリジナルの入り混ざった遺伝的背景(野生型)のハツカネズミのテロメアより短くなったことを確認した。
さらに、野生型に比べて世代ごとにB6マウスは死亡率が増加した。またいろいろな
病的異常が観られた。例えば、野生型に比べて体がすこぶる小さいことや不妊症などだ。
突然変異種マウスの死因を理解するために、研究者たちはマウスが
死ぬ前に、病気の症状のある少数の突然変異種マウスをいけにえにした。
その組織の分析によると心臓や脳は異常を示さなかったが、非常に小さい腸、
ひ臓萎縮、T細胞とB細胞の分裂応答の減少、そして異常な血球数などが観察された。
このように、テロメアの短縮は健康によくないようだ。
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